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2013年2月 7日 (木)

ガンバレ家電メーカー! 『日の丸家電の命運』 by 真壁昭夫

ここ数年、日本の家電メーカーや半導体メーカーが苦境におちいっています。

たびたび書いていますが、私は家電メーカーではないものの電気系のエンジニアなので、今後の家電・半導体業界の行く末はとても気にしています。

いまの家電業界の状況を解説(または批判^^)した本は、既にいくつも出版されていますが、私はこれまでそういった本を読んだことがありませんでした。

今回、名古屋へ出張したときに立ち寄った本屋でこんな本を見つけたので、新幹線の車内のお供にと思って買ってみました:



『日の丸家電の命運』 パナソニック、ソニー、シャープは再生するか
著者: 真壁昭夫
出版: 小学館101新書
初版: 2013年2月6日




この本、帯に作家の村上龍氏の推薦文がでかでかと載っています。


  『家電の失速』は、何を象徴し、何を示唆しているのか。

  本書は、そのすべてを解明する。



ずいぶん大げさな言い方ですね。

そんなにハードル上げちゃって大丈夫でしょうか(笑)



この本は、日本の家電メーカー、特に一般消費者向けの製品を多数出している、パナソニック、ソニー、シャープの苦境の原因と、それを乗り越える手掛かりを解説したものです。

著者の真壁氏は、金融機関の研究員や大学教授として経済分析を行なってきた、経済学の専門家です。

業界のことをあまり知らない一般の方でもわかりやすく書かれており(というか、そういう方向けの本だと思います)、「家電が大変だとか言うけど、なんで?」 という方には最高のガイドになると思います。

家電メーカー、総合電機メーカーを志望する就職活動中の学生さんにも、読みやすくてとても役立つんじゃないかと思います。



ただ、電気系の業界の動向を当事者としてそれなりにウォッチしてきた私にとって、この本は若干物足りなかったです。(帯を見て期待し過ぎたのかもしれませんが。笑)

最初の3分の2くらいは、日経新聞の内容を手際良くまとめたようなものという印象で、「新しい情報や独自の提言・分析を、もっと聞かせてほしかった!」 というのが正直な感想です。

そういうわけで、個人的にはちょっぴり期待外れな一冊でした。ただ、最後の2章は、各メーカーの反撃に向けた取り組みが書かれていて、私も知らない内容もいろいろ含まれており、面白かったです。



真壁氏は、家電メーカーの今日の苦境の原因は、ひと言でいえば経営判断のまずさだと言います。

ここ20年くらいで、特に先進国市場においては、作っただけで物が売れるという状況は完全に終わりを告げました。

性能がいいものを作れば売れるという時代から、消費者が喜ぶ独自の価値やコンセプトを提供しなければ、売れない(低価格競争に巻き込まれてジリ貧の)時代になったのです。

また、技術の陳腐化が急速に進み、低価格を武器にした韓国・台湾・中国のメーカーがあっという間に追いついてきました。

本書で取り上げられた家電メーカー3社は、そうした市場環境の変化を経営側が見誤ったうえに、過去の成功経験や前任者の意向にしばられて対策を取り遅れ、たいへんな痛手を負いました。

さて、大事なのは将来に向けてどうするか。

真壁氏が示す処方せんは、こうです。



  日本の企業は今でも高い技術を持っており、さらにアジアなどで

  日本製品への信頼感も依然として高い。

  それを有効に活かすために、経営者は自社の真の強みを活かした

  戦略 (何でもやる、はやってるからやる、はダメ!) を明確に

  打ち出すべきである。

  そうすれば日本の家電メーカーは必ず再生できるはずだ・・・。



なるほど。

これだといかにも評論家らしい一般論という印象で、もうちょっと踏み込んで欲しいなあと私は感じてしまいましたが、ともかく正論ではあります。

私自身の仕事も、家電ではないにせよ同じ電気系で、やはり他社との競争が激化してきています。家電メーカーの苦闘は、まったく人ごとではありません。

そろそろ年度末ということで、ちょうど4月からの仕事の作戦を考えているところです。

「この機会に自分の強みをよく考え直して、今後のポジショニングを考え抜かないといかんな」 と危機感を新たにさせられました。

 

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コメント

この学者ダメダメですよ

投稿: | 2013年9月21日 (土) 12時10分

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