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2013年2月28日 (木)

『山口さんちのツトムくん』の謎

うちの子が生まれてから、子ども向けの歌を耳にする機会が増えてきました。

私自身が小さい頃に聞いた歌を、大人になったいま改めて聞いてみると、「あれ、こんな歌詞だったんだ」とハッとさせられることもあります。

その中でも最近気になる歌があります。

『山口さんちのツトムくん』です。



みなみらんぼう作詞・作曲のこの曲は、たぶん聞いたことがない人はいないというほどメジャーな曲ですよね。ちなみに、歌詞はこちらで見られます。

この頃少し元気がない山口さんちのツトムくんのことを、近所に住んでいるお友達の女の子の視点から歌ったうたです。

1番と2番では、遊びに誘っても、おはようのあいさつをしても、さえない反応のツトムくんの様子がうたわれています。

いままで一緒に楽しく遊んでくれていたのに、最近なぜ元気がないんだろう?

その理由が、3番で一応歌われます。

それは ママが田舎へいってた からです。



私が子どものころは、「そっか、お母さんが何か用事があって数日留守にしていて、寂しかったんだね」 とサラリと理解していました^^

しかし大人の目で見ると・・・これは相当深い背景を想像することができますよね。

ママが子どもをおいてまで田舎へ行くなんて、単なる旅行ではないはずです。

出産があるので実家にしばらく戻っていたという考えが少し頭をよぎりましたが、赤ちゃんが生まれたという大ニュースがあったとしたら、3番の歌詞でまったく触れられないのはかなり不自然です。

するとやはり、夫婦ゲンカでしばらく家を出てしまっていた、そう考えるのが自然じゃないでしょうか。

そうすると、「大事にしていた三輪車 お庭で雨に濡れていた」という2番の歌詞の陰鬱なイメージや、3番の歌詞の「ちょっぴりすっぱい」イチゴの味も、納得いきます。

ああ、なかなかオトナの事情が含まれる歌なのだなあ・・・と、自分が大人になって初めて思ったのでした。



ところが、私よりさらにもう一歩深く、この歌を解釈されている記事を見つけました。以下、私なりの言葉で内容を紹介しましょう → こちら

このブログ主さんは、「山口さんちのツトムくん」という言い回しの妙におとなびた雰囲気に着目しています。

この歌は、ツトムくんのお友達である小さい子の視点で歌われています。

でもそんな小さい子が「山口さんちのツトムくん」などというマセた言い方をするのはいかにも不自然です。

そこには、ツトムくんの友だちの親が「山口さんちのツトムくんって、この頃少し変じゃない?」という噂話をしているのを、その友だちの女の子が聞いた、という様子が透けて見えます。

つまりこの歌が描く情景は、もはや子どもどうしの無邪気な人間関係というレベルを越えて、大人まで含めた家どうしの関係にまで広がっているわけです。

このブログ主さんはそこから「現代の核家族のもろさを感じる」などというところまで話を広げています。ツトムくんが変だと噂するばかりで、そこにコミット(関与)していかない親たちの、ドライな人間関係を読みとったということなのでしょう。



深くて説得力がある歌詞解釈ですね~。「うーむ」とうならされました。

 

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コメント

う〜む…
深いですね。
何気なく聞けなくなってくるような。
「一体、何があったの?…」

投稿: ミナゾウ | 2013年3月 1日 (金) 22時05分

「本当は怖いグリム童話」じゃないですけど、いったん歌詞をこういうふうに解釈しちゃうと、普通に聴けなくなりますよね~。実際のところ、作者がどこまで考えて書いてるのか気になります。

投稿: ネリノ | 2013年3月 2日 (土) 10時39分


作者のみなみは後年、この曲を作ってかなり経ってから、ふとこの曲の内容が少年時代に母を亡くして意気消沈していた自分自身そのものであることに気がつき、その瞬間に涙が止まらなくなったという経験を語っている。

投稿: | 2016年2月21日 (日) 20時42分

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